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2021/04/07
コラム

【中古車サイト】大手各社の独自戦略とは?カーセンサー、グーネット、MOTA、CarMe、ガリバー、carview

中古車販売サイト5社のSEOデータからわかる、業界で生き残るための各サイトの独自戦略とは?

カーセンサー、グーネットに代表される中古車ポータルサイトの大手は、どのサイトもユーザーを獲得するための独自戦略が見られます。今回のレポートでは、競合分析ツール「SE Ranking」を使って取得した定量的なデータを併用し、中古車ポータルサイト大手が採っている集客方針について、考察します。

なお、本稿で用いるのは、Googleのモバイルを対象として調査日時点で算出されたデータで、調査対象のサイトは以下の通りです。

<調査日>

2021/3/26

<今回の調査サイト>

  • カーセンサー
  • グーネット
  • MOTA
  • CarMe
  • ガリバー
  • carview!

<調査サイトの各種数値一覧>

中古車販売サイトの

上記グラフは調査対象となった各サイトのSEOデータです。オーガニックトラフィックはカーセンサー・グーネットが一歩先を行っています。

また、グーネットの有料トラフィック・被リンク数、carviewのドメイントラスト・ページトラスト数も抜き出た高さを誇っています。

<用語説明>

  • ・ドメイントラスト/ページトラスト…参照ドメイン、被リンクに基づいて算出されるSE Ranking独自開発のスコア
  • ・オーガニックトラフィック…広告表示を除いた、純粋な検索結果からのサイトへのアクセス数
  • ・オーガニックキーワード…オーガニック検索で掲載されているキーワード数
  • ・有料トラフィック…有料広告経由でのサイトへのアクセス数
  • ・有料キーワード…調査対象のサイトが有料広告で掲載しているキーワード数
  • ・参照ドメイン…調査対象のサイトへのリンクを掲載しているドメインの総数
  • ・被リンク…調査対象サイトが受けた被リンクの総数
  • ・1K…1,000
  • ・1M…100万

中古車ポータルサイト業界における競合サイトとは?ツールを使って5サイトまで絞り込みを実施

本調査の着手時点で、中古車ポータルサイトの大手はどのサイトになるのかについて分析をするため、業界内でも上位の立ち位置と考えられるカーセンサーを起点とした競合調査を実施しました。

SE Rankingを使って得られたオーガニック競合分析によると「グーネット」「MOTA」「CarMe」「carview!」の4サイトが、業界内での競合として浮上する結果となりました。

 

なお、上記の競合分布では、NAVITIME、Responceなども競合として算出されています。しかし、今回の調査対象は「中古車を買いたいユーザーを集客する」ことを目的としたポータルサイトとなりますので、地図ポータルサイトであるNAVITIME、自動車関連の総合情報サイトであるResponceは除外します。

NAVITIMEが算出された理由としては、ユーザーが中古車購入のために販売店を検索する際、エリア名が入ったローカルキーワードで検索行動を行うためと考えられます。

さらに、カーセンサーを起点とした、有料検索競合分布ではさらに別のサイトの名前も挙がっています。今回の調査では、この中で有料検索のトラフィック数がカーセンサー以上の数値だったガリバーも調査対象として加えています。

業界トップのトラフィック数を誇るカーセンサー

h4:サイト規模

  • ・オーガニックトラフィック数…11.5M
  • ・有料トラフィック数…164K

 

カーセンサーはオーガニックトラフィック数が業界一位となっています。ドメイントラストも極めて高く、オーガニックトラフィックの数値も上昇傾向にあり、2020年10月から2021年1月にかけて特に急激なトラフィック数の伸びが観測されています。

流入キーワード

<オーガニックキーワード>

 

<有料広告キーワード>

カーセンサーへのオーガニックトラフィックは、指名検索以外にも、幅広い車種のキーワードで流入が見られます。検索広告の方では「車種名+中古」というキーワードも多くなっており、より中古車に絞って検索行動を行うユーザーにアプローチしようとの意思が見られます。

グーネットは有料トラフィック・被リンク数などが業界一位

h4:サイト規模

  • ・オーガニックトラフィック数…8M
  • ・有料トラフィック数…502.5K

 

グーネットは、カーセンサーに次いで多くのオーガニックトラフィックを獲得していて、ドメイントラストの数値に関しても遜色ありません。昨年10月からトラフィック数が急増している点も同じです。他の競合サイトのトラフィック数の推移も見るに、業界全体でこの時期の流入数が伸びていると伺えます。

前述の通り、特筆すべきはカーセンサーの約3倍の有料トラフィック数、約2倍の被リンクの数値です。オーガニックトラフィックではカーセンサーに一歩及ばないものの、多くの予算を有し、露出の面で上回っていることが伺えます。

流入キーワード

<オーガニックキーワード>

<有料広告キーワード>

グーネットでも、オーガニック検索で車種名での流入が見られる点はカーセンサーと同様ですが、流入キーワードの中に「カーセンサー」も含まれるているのも興味深い点となります。競合の指名検索が第3位に入っているのは、業界2位のオーガニックトラフィック数が理由でしょうか。

有料トラフィックでは「中古」という単語が含まれたキーワードが多くなる点でも、カーセンサーと類似しています。

MOTAは中古車以外にも「カーリース」関連のキーワードでのユーザー獲得を目指している

サイト規模

  • ・オーガニックトラフィック数…2.4M
  • ・有料トラフィック数…281

 

MOTAはオーガニックでの流入第3位の中古車ポータルサイトですが、有料トラフィックに関してはほとんど流入が見られません。有料広告のキーワード数を見るに、そもそもあまり多くの予算を投じてはいないようです。

h4:流入キーワード

<オーガニックキーワード>

<有料広告キーワード>

MOTAのオーガニックでの流入は、中古車や車種に関するキーワード以外にも、軽自動車で多く流入しているのが特徴です。有料広告では「カーリース」に関するキーワードで多くの流入が見られるのに加え、「リース車個人」といった「個人」という単語が含まれているのも他のサイトにはない特色でしょう。

CarMeは個性的なキーワードでの流入あり

サイト規模

  • ・オーガニックトラフィック数…1.3M
  • ・有料トラフィック数…なし

 

CarMeはオーガニックでのトラフィック数は業界トップのカーセンサーの10分の1ほどですが、他のサイト同様ここ数ヶ月で流入数の増加が見られます。2020年11月からは毎月200〜300Kほどのペースで伸びています。

CarMeのドメインからは検索広告に関するデータが算出されなかったため、有料広告は打っていないようです。

流入キーワード

<オーガニックキーワード>

<有料広告キーワード>

なし

CarMeのオーガニックキーワードでは車種名以外にも「デロリアン」「霊柩車」といった、個性的なものも見られます。どうやら、これはCarMeのポータルサイト上に存在する、これらのキーワードを扱ったSEO記事への流入のようです。

ガリバーが有料トラフィック数が業界トップクラス

サイト規模

  • ・オーガニックトラフィック数…899.5K
  • ・有料トラフィック数…255.3K

 

ガリバーは有料トラフィックの数値が中古車ポータルサイト業界ではグーネットに次いで多く、設定しているキーワード数も同程度です。反面、オーガニックでの流入はあまり多くはないようです。

流入キーワード

<オーガニックキーワード>

<有料広告キーワード>

 

ガリバーでは、オーガニックで流入しているキーワードの中に自動車税関係のものがいくつか見られます。これはガリバー内のSEOコンテンツに対するトラフィックです。有料広告は「車種名+中古」といったキーワードで、中古車を探しているユーザーに対して幅広く打ち出しています。

carview!はYahoo!ドメインゆえのトラスト数値の高さが目立つ

サイト規模

  • ・オーガニックトラフィック数…308.4K
  • ・有料トラフィック数…なし

 

carview!はヤフー株式会社の完全子会社である株式会社カービューが運営するメディアです。オーガニックトラフィックの数値こそ中古車ポータルサイト業界では低い方で、有料広告も打っていませんが、Yahoo!ドメインであるという強みがあります。

冒頭でも述べたように、ドメインにYahoo!が含まれるためかドメイントラストが極めて高く、被リンク数の多さがページトラストの数値に繋がっています。

流入キーワード

<オーガニックキーワード>

<有料広告キーワード>

なし

carviewで流入があるオーガニックキーワードは、他の競合サイト同様に車種に関するものが多くなっています。

それぞれのポータルサイトの特徴から推察されるマーケティング施策とは?

カーセンサーは導線設計のスマートさが際立つ

カーセンサーでは、直近のオーガニックでの上昇キーワードにフェラーリやロールスロイスといった高級車に関するキーワードが多く見られます。

遷移先をみると、SEO記事などではない通常の検索ページです。カーセンサーは特に有料広告の方で高級車に関するキーワードを重点的に打っているという訳でもないため、これは業界トップゆえの権威性の高さによる結果である可能性が考えられます。

 

カーセンサーのポータルサイト上では、ユーザーからの購入した車に対する口コミ加え、販売店口コミも乗せており、両者ともに大きくスペースが取られています。

 

中には低評価の口コミも見受けられますが、ユーザー側からしたら他の購入者の情報を比較・検討できるため、購入までの心理的ハードルは下がりやすいのではないでしょうか。

他にも、カーセンサーはSEO記事を掲載している「日刊カーセンサー」の更新速度の速さや、視認性の高いスマホアプリやSNSへの誘導ボタンなど、オウンドメディアとしての完成度の高さが伺えます。

 

グーネットではユーザーの心理的なハードルを効果的に下げていると考えられるデザイン上の特徴が多々見られる

グーネットのポータルサイトでは、デザインにユーザーの問い合わせまでの心理的なハードルを下げることを狙ったと思われる施策が多く見られます。

「簡単スピード検索」や「Amazonギフト券のプレゼントキャンペーン」に加え、中古車購入のために必要な情報を網羅的に掲載しています。

 

さらに、グーネットでは、カーセンサー同様に販売店、ユーザーからの口コミを載せているのも特徴です。

今回調査したサイトの中で、ポータルサイトトップで販売した車や販売店に関する口コミを掲載しているのはカーセンサーとグーネットだけでした。もしかしたら、CV率の上昇に大きく貢献している要素のひとつなのかも知れません。

MOTAは“高級感”でのブランディングを図っている

MOTAはポータルサイト上でカーリースを強く押し出していて、有料広告に設定しているキーワードでもでもその傾向が見られます。未使用車を扱った訴求も多く、中古車販売をメインにしている他サイトとは違った市場を狙っているようです。

 

さらに、MOTAでは「ワンランク上の」などのフレーズが見られることから“高級感”を強調したブランディングで勝負している可能性が考えられます。中古車も取り扱いつつ、カーリースや未使用車を扱う比重が大きいのも、そういったブランド戦略ゆえでしょうか。

 

高級志向の旅館を紹介したコンテンツ以外にも、パーツ用品特集など、中古車購入のアフターニーズまで見据えた記事が多く作成されています。

以上のことから、ただ車を売るだけでなく、ユーザーに対して「車に乗る」という体験価値も提供しようとの方針がMOTAの戦略だと推察されます。

CarMeはユーモアあるSEOコンテンツ多し

CarMeのポータルサイトトップは「お気に入り」「閲覧履歴」「検索履歴」など、リピート率が高くなるような施策が取られています。

 

種を選ぶ際のボディタイプも真横からで直感的に一番わかりやすく、中古車に関する情報、購入ステップなどが事細かに書かれており、新車なども扱う他のサイトに比べ「中古車探し」に特化した印象を受けます。

 

中古車選びに関するコンテンツを、かなり事細かく掲載している点でグーネットと同様ですが、ポータルサイトトップで割いているスペースはCarMeの方が多くなっています。

 

CarMeは、前述の通り有料広告こそ打っていません。しかし、前述のように個性的なキーワードでSEOコンテンツを制作しており「最近、霊柩車をあまり見かけなくなった理由」「デロリアンはいくらくらいで買えるのか?維持費や車検は高い!?」など、企業としてユーモアのセンスを感じるタイトルとなっています。

 

 

CarMeでは社外からの寄稿記事も作成していて「車に関するエンタメ性のあるコンテンツ」のレパートリーは、他サイトにはない大きな特徴なのではないでしょうか。

 

ガリバーは中古車販売だけでなく買取も強化

有料広告数がトップクラスのガリバーは、ポータルサイト上では中古車販売だけでなく、買取も優先して押し出している印象が見受けられます。ガリバーが取り扱う中古車はそもそも自社商品ですので、買取に関しても大きくアピールする必要があるのでしょう。

そのため、買取の査定手順などに関するコンテンツも大きく扱っており、買取の無料査定に誘導するボタンも、他サイトに比べ目立つように設置されています。

ガリバーでは、取り扱っている中古車に関する独自の強みも打ち出しており、これは中古車販売店とのマッチングを行っている他サイトにはない、自社商品で特徴と言えます。

 

前述のように、ガリバーでは自動車税に関する流入も見られます。該当の記事を見てみると「2021年版」と銘打たれていますので、かなり戦略的にSEO施策を練っているのでしょう。

 

carview!は施策内容と実際の流入キーワードがややミスマッチか

carviewではサイト上でも記事コンテンツが一番上に来ているなど、あくまで情報サイトとしての毛色が強くなっています。

 

しかし、carviewにおいてオーガニックで多くのトラフィックを獲得しているページは、トップページ以外は中古車検索ページ・商品カタログページが多くを占めています。そのため、SEO記事を多く制作し、情報サイトとしてユーザーを獲得するとの方針なのであれば、ミスマッチが起こっていると言えます。

 

【結論】中古車ポータルサイト業界ではカーセンサーとグーネットが拮抗しているが、いずれのサイトも独自の強みがあるため今後に期待

中古車ポータルサイト業界では、カーセンサーとグーネットがオーガニックトラフィックにおいて

2020年10月から業界全体のトラフィック数は伸びているため、今後次第ではカーセンサー以外のサイトがトップに踊り出る可能性があります。特に、グーネットはカーセンサーに対して有料トラフィック・被リンクの数で勝っているため、順位の逆転が起こるかも知れません。その可能性は十分にあります。

その他のサイトも、いずれも独自の施策を行っているため、今後の情勢次第では急成長するサイトが出現するかも知れません。

<今回の調査サイト>

  • カーセンサー
  • グーネット
  • MOTA
  • CarMe
  • ガリバー
  • carview!

<調査ツール>

 

SE Ranking

 

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